美味しいミカンの見分け方 p.1
美味しいみかんの見分け方、教えましょうか、コッソリと。
お店で選ぶには、
◎ 準 キク
○ 完熟
○ 2S以下の小粒
○ 赤味
□ 2Lを超える大粒
□ ブク(皮と身の間に隙間のある物)は、純粋に個人の好みで。
△ お肌ツルン、脂泡が大きい。
の順位で選べば、ほぼ間違いなし。
秋になるとモミジも紅葉し黄や赤や綺麗な山姿を楽しめます。赤くなる葉は糖分を含んで赤くなるのだそうです。
ミカンも同じく赤い方が甘みが強いのは誰も知ってます。
、、とここで終わったら叱られるんで、少し裏技披露しましょうか。
実はミカンは青くても十分甘いものもあります。
それはまづ、品種ですね。
主に浜松方面では極早生種の「高林」があります。
あるいは九州や四国方面に多いと聞いている「日南」などがあります。
ミカンが出始めの頃にスーパーなどで見かけた方は多分多いと思いますよ。
ミカンはどれも最初は葉と全く同じ色。
そして九月下旬に入る頃に緑が薄れ始め、
10月中旬以降に一斉に糖度が上がってきます。
昼夜の寒暖があり、20℃くらいの時に糖度が増すと言われています。
《写真は12月に採れる青島と今10月にピークの宮川との比較です。色が全く違いまね》
《手前側が宮川。奥に見えるのが青島》
概ね温州蜜柑は全般的に糖度13°前後が基準になりますが、
その頃には高林の実の緑も半分くらいに薄くなると食べごろということです。
色を見るとかなり緑が強い感じを受けますが、
糖度計で計ると充分に糖度は上がっています。
ミカンに限らず果物は、塩味以外の5味を含んでいます
(果肉以外の皮なども含んでのことですが)。
その五つの味の微妙なバランス×香り+舌触り
で味わいが変わってくるわけです。
みかんで言えば甘みと酸味を軸に
他の味も微妙に味わいの元となっています。
そのバランスで美味しい不味いができるわけです。
高林は少し癖を感じるという方もいますが、
それが良いという女性も多いようです。
今年の高林は
最初の頃は通年に比べて味の薄いものが多かったのですが、
シーズンの終わり頃になって逆に味の濃いものになったようです。
今、浜松では極早生の高林の収穫が終り、
早生種の宮川や興津が収穫のピークになっています。
いよいよこれから浜松北縁は「どこを見てもミカンだらけ」になってきます。
宮川は先の高林に比べて癖の少ないポピュラーな、
そして興津は宮川に比べて甘みも酸味も濃い味です。
ところで、下のミカン、どちらが美味しいかわかります?。
この写真だと見づらいかもしれないですね。
真ん中は本当の菊の花です。
その花姿を遠目で見るとボコボコした感じに見えますが、
丁度そんな感じに見えるものがあります。
これを地元の農家さんは「キク」と呼んでいます。
夏に皮の部分の成長が止まってしまい、
中の身だけが成長して中でぎゅうぎゅうになっている状態です。
このキクが非常に味の濃いミカンなのです。
味もギュウギュウですよ。
これは品種ではないので、極早生にも早生にもあります。
残念ながらこれはお店には出回らないのです。
中身がパンパンになっているので荷物にすると
下側のものが圧力で破裂してしまうのです。
ですから美味しいのはわかっていても出荷基準から外され
てしまうからなのです。
本当はレギュラー品より一画上のブランド品扱いにもなるものなんです。
ただ、このボコボコの少ないものは店頭にも
等級の低い商品の中に入っていますから、注意してみると良いですね。
今日は「キク」のお話をしましたが、
次は「完熟」などについて書いてみたいと思います。
《菊花の写真 http://non-like-pan.cocolog-nifty.com/tezukuri/2007/11/post_6c52.html からお借りしました》